コルレス契約

  1. 意義
    外国為替取引は外国間の金銭貸借の決済又は資金移動を銀行の仲介によって行うことに意義がある。

    仲介者として機能する銀行にとって、外国に自行の支店があればその支店を相手方として取引を進めればよいのだが、世界各地に支店網を設けることは不経済であり、事実上不可能なので、外国に存在する銀行を選定して外国為替取引に関する契約を締結することが必要である。この取引契約をコルレス契約といい、相手銀行のことをコルレス銀行またはコルレス先と呼ばれる。

    またコルレス銀行に外国為替取引の収支尻を決済するために自行の預金勘定(決済勘定)を設けた場合に、これを特にデポジトリー・コルレス銀行またはデポ銀行、デポと呼ばれる。コルレス契約はあるが、自行の預金勘定をおいていないコルレス銀行のことをノンデポジトリー・コルレス銀行またはノンデポ銀行、ノンデポと呼ばれる。最近では、資金の効率的運用を図るために、デポジトリー・コルレス銀行を極力削減されている。

    なお2つのコルレス銀行間にいずれの銀行の預金勘定も開設されない場合には、両銀行間の外国為替取引に関わる決済は、たとえば両行が口座を開設している第三の銀行における両行の預金勘定を通して行われる。

  2. 内容
    • コントロール・ドキュメンツ
      相互に取引の相手方を確認できるなどの目的から書類等を交換する。

      1. 署名鑑
        署名権限者の署名見本を一覧表にしたものだが、最近は紙に変え、マイクロ・フィッシュによるものが多くなってきた。
      2. 電鍵
        通信手段として電信やテレックス、SWIFT(国際銀行間データ通信システム)を用いる場合に、発信銀行の真正性を確認するために秘数を相互に取り決めておくが、これは署名に該当するものである。
      3. 取引条件書
        外国為替取引ごとの手数料を一覧にしたもので、タリフとも呼ばれている。
    • コルレス取極書
      外国為替取引の内容、手順等に関する具体的な取り極めを記載した書類をコルレス取極書という。

      1. 取引書類・手順に関する事項
        コルレス関係店、取引通貨、決済勘定の有無、取引種類、補償方法等が記載される。
      2. 信用供与に関する事項
        外国為替取引に伴って、一方の銀行がその相手方であるコルレス銀行から資金を借り入れたり、逆に貸付を行う必要が生ずることがある。これらの取引をコルレス先との間で円滑に行うために、与信の種類と限度を定め、これをクレジット・ラインとしてあらかじめコルレス取極書に記載する。

        これは信用を供与する銀行から見れば、コルレス先に対する与信に他ならないので、カントリー・リスクが顕在化しているときには、定期的なクレジット・ラインの見直しが必要となる。与信の種類としては、信用状の確認、手形の引受、リファイナンス、クリーン・ローン、オーバー・ドラフト等があげられる。

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