船積書類 – 船荷証券

船荷証券は、会場運送状が運送品を受け取り、運送品の会場運送を行って陸揚げ港で証券の所持人に対しその証券と引き換えに運送品を引き渡すことを確約した有価証券のことで、つまり会場運送契約による運送品の引渡し請求権を表示する有価証券ということもできる。

船荷証券が発行された場合には、船荷証券と引き換えでなければ、運送品の引渡しを請求できないことになっており、また運送人は船荷証券と引き換えでなければ運送品の引渡し義務を負わないことになっており、このような性質を持った有価証券のことを受け戻し証券、いわば引き換え証券と呼ばれる。

船荷証券と引き換えでなく、船荷証券の呈示を受けずに、運送品を引き渡した運送人は、船荷証券の所持人に対し損害賠償を余儀なくされることが原則である。

為替手形の法的性質と同様に有価証券としての船荷証券は、文言証券と言う権利の内容が証券の文言によって定められており、要式証券という手形ほど厳格ではないが、記載事項が法律で定められている。

商法・第七百六十七条  船長ハ傭船者又ハ荷送人ノ請求ニ因リ運送品ノ船積後遅滞ナク一通又ハ数通ノ船荷証券ヲ交付スルコトヲ要ス

商法・第七百六十八条  船舶所有者ハ船長以外ノ者ニ船長ニ代ハリテ船荷証券ヲ交付スルコトヲ委任スルコトヲ得

商法・第七百六十九条  船荷証券ニハ左ノ事項ヲ記載シ船長又ハ之ニ代ハル者署名スルコトヲ要ス
一  船舶ノ名称及ヒ国籍
二  船長カ船荷証券ヲ作ラサルトキハ船長ノ氏名
三  運送品ノ種類、重量若クハ容積及ヒ其荷造ノ種類、箇数並ニ記号
四  傭船者又ハ荷送人ノ氏名又ハ商号
五  荷受人ノ氏名若クハ商号
六  船積港
七  陸揚港但発航後傭船者又ハ荷送人カ陸揚港ヲ指定スヘキトキハ其之ヲ指定スヘキ港
八  運送賃
九  数通ノ船荷証券ヲ作リタルトキハ其員数
十  船荷証券ノ作成地及ヒ其作成ノ年月日

商法・第七百七十条  傭船者又ハ荷送人ハ船長又ハ之ニ代ハル者ノ請求ニ因リ船荷証券ノ謄本ニ署名シテ之ヲ交付スルコトヲ要ス

商法・第七百七十一条  陸揚港ニ於テハ船長ハ数通ノ船荷証券中ノ一通ノ所持人カ運送品ノ引渡ヲ請求シタルトキト雖モ其引渡ヲ拒ムコトヲ得ス

商法・第七百七十二条  陸揚港外ニ於テハ船長ハ船荷証券ノ各通ノ返還ヲ受クルニ非サレハ運送品ヲ引渡スコトヲ得ス

商法・第七百七十三条  二人以上ノ船荷証券所持人カ運送品ノ引渡ヲ請求シタルトキハ船長ハ遅滞ナク運送品ヲ供託シ且請求ヲ為シタル各所持人ニ対シテ其通知ヲ発スルコトヲ要ス船長カ第七百七十一条ノ規定ニ依リテ運送品ノ一部ヲ引渡シタル後他ノ所持人カ運送品ノ引渡ヲ請求シタル場合ニ於テ其残部ニ付キ亦同シ

商法・第七百七十四条  二人以上ノ船荷証券所持人アル場合ニ於テ其一人カ他ノ所持人ニ先チテ船長ヨリ運送品ノ引渡ヲ受ケタルトキハ他ノ所持人ノ船荷証券ハ其効力ヲ失フ

商法・第七百七十五条  二人以上ノ船荷証券所持人アル場合ニ於テ船長カ未タ運送品ノ引渡ヲ為ササルトキハ原所持人カ最モ先ニ発送シ又ハ引渡シタル証券ヲ所持スル者他ノ所持人ニ先チテ其権利ヲ行フ

商法・第七百七十六条  第五百七十二条乃至第五百七十五条及ヒ第五百八十四条ノ規定ハ船荷証券ニ之ヲ準用ス

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